スウォッチグループとはなにか?特徴や参加するメリットについて解説します

スウォッチグループとはスイスの時計ブランドを中心とした世界最大の時計製造ブランドです。

 

スウォッチグループに参加している主なブランドはハミルトン・ロンジン・オメガ・ティソ等です。

 

オメガは誰もが知っているブランドだと思います。ハミルトンも有名なブランドですね。

今回は超有名ブランドも所属しているスウォッチグループについていろいろと解説していきます。

 

スウォッチグループの歴史

まずはスウォッチグループがどのようにして生まれて世界最大の時計製造グループに成長していったのかという歴史から紹介したいと思います。

 

スウォッチグループはひとつの企業がそれぞれの企業を買収して巨大化していったのではなく、お互いに協力しあう協同組合のような形で大きくなっていきました。

 

スイスの時計産業は過去に何度か危機的状況に陥ったことがあります。

一度目は1929年に起きた世界大恐慌です。

 

この世界的な大不況を乗り越えるためにいくつかの時計グループが誕生します。

それがSSIHとASUAGです。

 

SSIHはオメガを中心にスイス銀行協会が支援する形で結成されます。

ASUAGはロンジンを中心にスイス銀行連盟が支援する形で結成されます。

 

このようにしてグループを作って協力しつつも、お互いが競い合うことによりこの危機を乗り越えました。

 

二度目の危機はセイコーがクォーツ時計を発明したことによる「クォーツショック」です。

 

クォーツショックの影響は凄まじく、クォーツの登場からわずか10年でスイスに15万人いた時計関連事業の従事者が3万人にまで激減します。

 

時計市場のシェアにも大きな影響を与えました。

クォーツショック以前は42%あったスイスの市場シェアはわずか6%にまで落ち込みます。

 

そのためスイスやアメリカの多くの時計ブランドは経営状況が急激に悪化し、倒産の危機あるいは倒産に追い込まれることになります。

 

このような危機的状況におかれたスイスの時計産業は大きな決断をすることになります。

 

それがSSIHとASUAGの合併です。

1929年の世界大恐慌の時と同じように、スイスの時計ブランドが一丸となってクォーツショックに立ち向かいました。

 

それでも長い期間スイスの時計ブランドは苦しむことになるのですが1983年に大きな転機を迎えることになります。

 

1983年、時計のムーブメントを製造していたETA社がスウォッチを発表します。

これが大ヒットしました。

 

スウォッチの世界的なブームによりスイスの時計産業は息を吹き返します。

その後スウォッチは親会社であるETAから独立しました。

 

当時ETAはエボーシュSAというグループに所属していたのですが、ETAがエボーシュSAを吸収することになります。

 

クォーツショック時に結成されていたグループは

 

オメガを中心としたSSIH

ロンジンを中心としたASUAG

ムーブメント製造企業の集合体であるETA

ETAから独立したスウォッチ

 

この4つのグループが最終的に全てひとつになりSMHというグループになります。

そして1998年にSMHからスウォッチグループに名称を変更しました。

 

これがスウォッチグループ誕生の歴史です